日本航空系LCC「ZIPAIR Tokyo(ジップエア・トーキョー)」は3日、旅客機を使用した貨物専用便として運航を開始しました。新型コロナで国際旅客便の就航が困難な中の商業運航開始となりました。
【公式サイト】
ZIP AIR Tokyo
ジップエアは当初、5月14日に成田-バンコク(スワンナプーム)線を旅客便で初就航するべく準備を進めていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大でタイの入国制限措置などの影響で延期せざるを得なくなりました。
ジップエア 貨物専用便 就航
貨物便での就航は、現状打開策として考案されたもので、機材は旅客用のボーイング787-8型機をそのまま使用し、成田-バンコク間を週4往復で運航します。
ジップエア 西田社長
ジップエアの西田代表取締役社長は就航前の記者会見で、「2018年5月に中長距離LCCの事業構想を発表して約2年後の今年5月14日からバンコクに旅客便として就航する計画でした。このような状況で叶いませんでしたが、本日貨物専用便として商業運航のスタートを切らせていただきます。本日が航空会社としての第一歩だと思っております。4月9日に就航延期を案内した時点では(貨物便での就航など)次の一手が頭の中にあったわけではございません。その後、業界は違いますが酒造メーカーのみなさんが、酒は今売れないけれど、設備を使って消毒用アルコールを作るというニュースに触れることがありました。我々もまだやれることがある。我々には広い貨物室の787がある。パイロットもグランドスタッフも仕上がっている。Readyの状態である、ということが確認でき、本来であれば華々しく旅客便でスタートしたいのはやまやまだったのですが、気持ちを切り替えて貨物便という選択をしました。我々が少しでも出来ることがあるのであれば、日本とタイの経済交流に貢献していきたいということで本日を迎えています。」とコメントしてます。
ZIPAIR ボーイング787-8型機
ジップエア 初便 貨物搭載中
ジップエア 初便 貨物搭載中
ジップエア 貨物搭載完了
就航初便の搭載貨物について、日本発は約13トン、内容は機械部品や石鹸・洗剤などの化学製品。バンコク発は約17トン、内容はハードディスクなどの工業製品。ボーイング787-8型機の貨物室の約20トンの積載能力に対して、往復ともに容積的には満載状態で、西田社長は「
満員御礼」と笑顔でコメントしました。
旅客便の就航について、5月14日就航予定だった成田-バンコク線は延期、7月1日就航予定の成田-ソウル線は日韓両国の入国制限状況を注視しつつ、6月中旬には何らかの決定をする見込み。
現時点で、旅客便就航の見通しが立たない中ではありながらも、貨物便就航で運航実績を積むことで、保有機材のボーイング787型機のETOPS認可取得を目指しており、アメリカ航空当局に2020年冬ダイヤ(2020年10月25日以降)に成田-ホノルル線就航の申請を行っています。
ZIPAIR 貨物専用便 運航スケジュール
・2020年6月3日から
ZG51 東京(成田) 17:20 - バンコク(スワンナプーム) 22:00 水木金土
ZG52 バンコク(スワンナプーム) 23:30 - 東京(成田) 07:45 水木金土
ジップエア 貨物便 初便 バンコクへ
ジップエア 貨物便 初便 バンコクへ
ジップエア 貨物便 初便 バンコクへ
ジップエア 貨物便 初便 バンコクへ
ジップエア 貨物便 初便 バンコクへ